耐火集成材事業

「FRウッド」は、従来の耐火木造技術とは異なり木を見せた耐火木造建築物を実現する新技術です。

従来、木造で耐火建築物を実現するためには、石膏ボードなどの不燃材で木を覆うことにより耐火性能を確保する手法が一般的であり、木造ではあるが、木は見えませんでした。

FRウッドは、従来の耐火木造技術とは異なり、木を見せた耐火木造建築物を実現する新しい技術です。国内で最も多いスギを採用し「薬剤注入が容易」というスギの特徴を生かし、難燃薬剤を注入することで耐火性能を確保しています。

FRウッドの適用により、木が見える新しい建築物を実現することで、環境負荷低減や低炭素社会の実現、森林資源の有効活用、そして国内林業の活性化により貢献したいと考えています。

01 自ら燃焼し炭化することで断熱層を形成
02 燃え代層の燃焼・炭化進行を阻止
03 燃え止まり層、燃え代層に保護され荷重を支持
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FRウッドが「火災に強い」しくみ

FRウッドは国産スギ材のみを利用した純木質耐火構造部材で国内唯一の技術です。

柱や梁となる荷重支持部の周囲に難熱薬剤を注入した燃え止まり層を配し、火災が起きても、構造を支える内部まで炭化が進行しない仕組みです。

FRウッドの断面図
  • 可燃物である木材に難熱薬剤を注入することで「耐火性能」を確保しています。
  • 「薬剤注入が容易」という特徴をいかし、国内で最も多い「スギ」を採用しています。
  • 薬剤注入前の木材に1mm程度の小さな孔を開ける「インサイジング処理」を行うことで、薬剤注入量と注入分布を均等均一化しています。
  • 柱と梁について「1時間耐火構造」の大臣認定を取得しています。

これからの木造建築

RC造または鉄骨造だけでしか建てられなかった都市部に、FRウッドを用いて新たな木造空間をつくることができます。木の温もりやダイナミックな架構を適材適所にちりばめた建物は、潤いのある街づくりと共に木材への炭素固定化によるCO2削減で地球温暖化防止にも寄与します。

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木造・鉄筋コンクリート造

1時間耐火構造の大臣認定を取得した耐火集成材「FRウッド」を採用することにより、最上階から数えて4層目まで木材現しの空間が実現できます。 この特長を活かし、都市部(防火地域)でも中高層の木造建築を建てられるようになり、街を木造化することが可能になりました。 さらにコンクリート構造や鉄骨造と組み合わせることで、これからの木造建築の可能性は大きく広がります。

右図の例では、下部構造はRC造または鉄骨造とし、中央のコア部分を最上階まであげることで、耐震性も確保しています。

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